成功できない社長に共通する病気があります。
友人のS君がその病気にかかってしまい、恐ろしさを再認識したので実体験をもとに記事にしようと思いました。
この記事はこんな方におすすめです。
・ビジネスが伸び悩んでいる方
・毎日社長業が忙しい方
今回前置きは長いですがタメになる話でもあるのでS君の奮闘記、ぜひ読んでみてください。
S君のコロナ奮闘記
友人のS君は人口10万人程度の街で店舗型ビジネスをしている社長です。
詳しくは言えませんが、ビジネスの内容は電子機器の修理業です。
はじめは1店舗でやっていたのですが、そこそこの儲けが出ていたので2店舗目を出店しました。
2店舗目も一般的な同業者の売上に比べたら快調なスタートです。
1店舗目も2店舗目も時期によって売り上げのバラツキはありましたが十分な黒字経営でした。
そこで直撃したのがコロナ禍です。
最初の一年は売り上げや利益に対して特に衝撃はありませんでした。
仕事や生活に必要な電子機器の修理をやっていたので、お客さんも壊れた場合は必要経費として来店してくれました。
ただ2年目に入って状況は一変。
売上がみるみる減っていくのです。
十分黒字化できた売り上げが、微黒字、利益なし、赤字と月を経るごとに下がっていきます。
部品の入荷のコストを下げたりと手を尽くしましたが、それでも黒字化には至りません。
そこである日S君はこんなことを言い出しました。
「俺これからBAR経営始めるわ。」
これを聞いた時、いきなりどうしたんだと思いました(笑)
S君自身、修理業の方は現状では売り上げを増やすのはかなり難しいと思ったのでしょう。
前々から別のことをやらなければいけないと考えていたのかもしれません。
そして事情は分かりませんが、タダ同然で使える店舗をS君は持っているらしかったのです。
その店舗で手っ取り早く始められるのがBARだったのでしょう。
人件費も営業日などを工夫してなるべくかからないようにしているみたいでした。
しかしタダ同然で使える店舗があるといっても中には何もないので、内装工事はしなければなりません。
そして本業で赤字を出しているので内装工事の為に大金を使うわけにはいきません。
そこでS君は自分で内装工事を始めました。
時にはDIYが得意な友人にも手伝ってもらいます。
ですが、プロでもない人間が0からほとんどの内装工事をするのはとても大変です。
修理業の方も赤字経営で人員を減らして、S君もスタッフとして作業をしていました。
そこに内装工事も入ったので元から忙しかったS君は大忙しです。
そして問題が起こりました。
S君の会社の社員さんと久しぶりに会ったときこう言いました。
「最近の社長は修理業の方で問題が起こっても、まともに取り合ってくれないんです。」
S君は性格が一本気というか、一度何かに集中すると周りが見えなくなるタイプの人間でした。
BAR経営や内装工事で頭がいっぱいで本業の修理業の方は頭から抜けてしまったんでしょう。
そのせいで本業の方が滞るようになってしまいました。
そして修理業の方の赤字はさらに大きく膨れ上がってしまいました。
ですが、S君の方は満足げというか達成感に満たされている感じです。
「いやぁ、今日もこれだけ忙しかった。今日も俺頑張ったなぁ。」
赤字が膨らんでいるのに社長としての職務を全うしている雰囲気があります。
それを見て僕はこれはまずいと思いました。
社長がかかる恐ろしい病の正体
前置きはここまでです。
社長のS君がかかった病気とは何だったのでしょうか?
それは俺めっちゃ頑張ってる病です。
頑張ること自体が悪い事ではありません。
そもそもすべての社長さんは頑張っています。
なのになぜS君の頑張りは病気なのでしょうか。
理由は雑事に忙殺されて利益の出る行動を全くできていないから。
多くの社長さんは作業量や忙しさで頑張り具合を計ろうとします。
それが間違いです。
社長の仕事は集客、販売、顧客維持などなどありますが、最終的な目的として利益を出すことです。
利益なくしてビジネスは続きません。
ですが成功できない社長は、利益が出せないような雑事に目を奪われて本当に大事なことに時間を取れないでいます。
事あるごとにメールを見て、結論の出ない会議をして、利益が出るわけでもない書類をこなす。
そして「あぁ、俺は今日も頑張ったなぁ」と自己満足で一日が終わります。
こうなるとまずいです。
病気を治さない限り、経営は全く前に進まないようになります。
病気への対策
「俺めっちゃ頑張ってる病」にかかったら治さなければなりません。
なのでまず自分が一日にする雑務をすべて見直すところから始めましょう。
それは本当に必要なのか?誰かに任せても問題ないのか?
一つ一つ雑務を見直してなくせるところからなくしましょう。
ですが一朝一夕で治るものではありません。
最初はとても難しいと思います。
社長の仕事というのは日々増えていきます。
その中で日々の仕事が形成されるので、利益にならない雑務というのは急になくすと支障が出ます。
人間というのは増やすのは得意でも、減らすのはとても苦手。
あれもしたい、これもしたいという欲張りになった結果が「俺めっちゃ頑張ってる病」だからです。
しかしそれはやめなければいけません。
Appleの創業者スティーブ・ジョブズはこんな言葉を残しました。
最も重要な決定とは、何をするかではなく、何をしないかを決めることだ。
スティーブ・ジョブズ
だからこそAppleはあそこまで大きな会社になることができました。
あなたももっと会社を成長させたい、もうけさせたいと思うならどうでもいい雑務をしないという決定をしなければいけません。
まとめ
今回の記事は人によっては頭が痛いモノになったかもしれません。
いろいろな作業や雑務にとらわれすぎて頑張った気になってしまう。
ですが、作業量や頑張りに目を向けすぎて利益に目を向けなければ会社は成長しません。
意外にもこの落とし穴にはまる社長さんは多いです。
だからこそ利益にならない雑務を切り捨てられる社長さんはそれだけで競合より強いです。
今まで雑務に使っていた時間を集客、販売、顧客維持などの利益が出る行動に使いましょう。
社長が利益にフォーカスしている会社は間違いなく成長します。
あなたが成功するためにも、仕事の断捨離を始めてくださいね。
P.S.
S君の話ですがこの話は現在進行形なのでわかっているのはここまでです(笑)
大きく進展したらまたどこかで書くかもしれません。
現状だと友人の僕からひいき目に見ても成功は難しそうですが…