ダメな社員や部下を更生させる育成方法

社長の仕事術
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社長の仕事を減らしたいから社員に今以上に仕事ができるようになってほしい。

だけどなかなかそんな思い通りに事は運びません。

多くの社長さんの悩みごとの一つでしょう。

しかし社員が育たなくて悩んでいる社長にはとある大きな共通点があることが多々ありました。

そこで今回は僕がコンサルで見てきた社員が育たない大きな理由についてお話ししたいと思います。

この記事はこんな方におすすめです。

  • 今の仕事を減らして楽がしたい方
  • 会社の売り上げを増やす為に優秀な人材を育てたい方

社員が育たない社長の共通点

今までお話しさせていただいた社長さんのなかで、社員が思うように育たたない方にはよくある共通点がありました。

それは過程を重視しすぎるという点です。

「この作業は必ずこうすべき。」「あの作業は必ずこうしないといけない。」

などガチガチに指示を出してしまうという事がとても多くありました。

社長が会社を作ったときは作業のほぼすべてを社長が把握しています。

そして試行錯誤しながら、上手なやり方というものを努力して見つけてきました。

しかし、人を雇うとなるとそれが社員の成長を妨げてしまう事もあります。

社長自身はこの作業はこれが正解というのがわかっています。

そして社員には失敗してほしくないので、事細かにこうすればいいよと指示を出す。

これ自体は悪い事ではありません。

一番最初は勝手がわからないものなので、教えてもらう側は事細かに教えてもらった方が仕事がしやすいです。

問題はここからです。

その人が仕事を覚えて一人前にその作業ができるようになりました。

そして「この作業はここをこうしたほうがいいですよ」と改善策を提示します。

しかし社長は今まで自分がやってきた作業で結果が出ているので、作業を変えてほしくありません。

作業を変えてミスが出たりするとさらに嫌なのでなおさら改善策は受け入れられないでしょう。

社員が育たない理由にはこんな悪循環がありました。

社員が育たない最大の原因

社員の立場から見てみましょう。

仕事も覚えて、さらに効率よくできる方法も思い付くようになりました。

そして思い切って社長に改善策を提案してみます。

しかしまともに取り合ってもらえない。

最初の一回、二回は社員もめげないでしょう。

しかしそれが何度も続くと話は変わります。

何を提案しても無駄という意識になってしまい成長しようとするのをやめてしまいます。

これでは社員は育ちません。

ではどうすれば良いのでしょうか?

出してほしい結果のみ重視するという方法

社員が育たない悪循環をなくすには出してほしい結果のみ重視するというのが効果的です。

今までは過程を重視しすぎたせいで、手段が一つしかないのが問題でした。

しかし、結果のみを重視するという方法は逆を言えば手段は問わなというものです。

山登りで例えてみましょう。

頂上に行くためにはいくつもの登山ルートがあります。

いままでは特定のルートだけを使うように指示していましたが、社員が好きなルートで頂上に登れるようにしてあげます。

頂上が結果で、ルートが作業方法ですね。

あえて社員に結果だけ求めて、手段を限定させない事によって社長自らでは発想すらできなかった独創的な手段を使う事もあります。

答えを出さないことで社員を成長させる

新しい事にチャレンジする社員からどうやってやればいいか答えを求められることもあるでしょう。

しかし、答えを言わない方が良い事もあります。

すぐに社長が答えてしまうと社員は

「やっぱ社長に頼っておけばいいや」と思いかねません。

意思決定を社員がせずに社長だけがやっていると、社長は作業をしていないだけで頭の中で仕事をしているなんてことになります。

こんなことに陥らないためにはどうすればいいのか。

まず社員が質問しに来ることに条件を付けます。

「質問する時には自分で考えた解決方法を二つ以上提示すること」

こうすることでまず社員の頭で考えさせる。

意外とこれだけで大抵の問題は社員が自己解決してくれます。

考えるのがめんどくさいから社長に答えを聞きに行く場合が多いからです。

そして解決策を二つ以上考えてもらって、それでもどうすればいいかわからない時になって社長の方からアドバイスしてあげましょう。

考えてもらった解決策を提示してもらい、その一つ一つに良い点と悪い点を挙げます。

ここまでやってもらったら社長がどの解決策が良いか選んでもいいですし、社員の成長の為に社員に選ばせることもありでしょう。

社長に質問する前に考えるクセを付けさせると、社員はとても成長スピードが速いです。

人を育てるときに一番大事なこと

社員を成長させる時に最も気を付けるべき事。

それは完璧を求めないことです。

社長さんは割と完璧主義な方が多いです。

ですが、それが社員育成の弊害になります。

多くの社長は仕事のデキの基準が自分になってたりします。

なので自分より仕事のデキがよくないと、仕事を任せられないとなってしまいがちです。

しかし、新しく仕事を覚えた社員が社長と同じだけ仕事ができるというのは難しい話。

特に社長が現場でバリバリ仕事をしている場合は不可能に近いです。

社員が新しい知識を手に入れたり新しい方法を試したとします。

でも社長も同じように知識や方法を共有してしまえば、社長も一緒に成長してしまいます。

これでは社長と社員の差は一向に縮まりません。

なので社員が自分と同じだけ仕事ができるというのを期待するのをやめましょう。

重要なのはお客様が満足できる品質を維持してること。

品質は良いに越したことはありません。

しかし残念ながら、お客様は品質が一定以上のレベルになると違いが分からなくなります。

僕はそうですし、あなたもおそらく経験あると思います。

満足できる品質であれば、他のことはそこまで気になりません。

なので社員の仕事のデキが、自分の7割8割でも許せるようになりましょう。

それが社長のあなたの仕事を減らす第一歩になります。

まとめ

小さな会社だと社長は一番仕事ができる人の可能性が高いです。

そこに仕事の基準を合わせてしまうと、誰もついていけなくなります。

重要なのはお客様が満足できるかどうかです。

変わらず満足できるのであれば、その社員の仕事を認めてあげましょう。

そうすることで自分でやるべき仕事が減り、あなたはもっと重要な仕事に時間を割くことができます。

まずは完璧主義を捨てるところから始めてみてくださいね。