ビジネスを始めようと思ったときにまず考えることは、どんな商品を売るかでしょう。
多くの人が一番初めに考える部分です。
多くの人は商品がよければどの市場に出しても成功できるだろうと考えます。
そして失敗。
「商品が悪かったのか?なら改良してもう一回挑戦しよう。」
そしてまた失敗。
ちなみにこれは僕の体験談です笑
僕自身市場選びを失敗して、成長するはずのないビジネスに多大な労力とお金と時間をかけて無駄にしました。
そして思い知りました。
まず商品より先に市場を決めるのが大事だと。
商品は後から手を加えやすいです。
なんなら需要に合った新商品を作るだけで事足ります。
ですが市場はそうはいきません。
一度選んでしまった市場は修正するのにすぐにとはいきません。下手すると年単位でかかります。
大企業なら資金の力で何とかなるでしょうが、中小企業や個人でビジネスしてる場合修正する前に潰れます。
修正できる市場ならまだましな方です。
近い将来終わる市場に参入しては修正も何もありません。
これをやってしまっては潰れるために起業したようなものです。(僕はこれをやらかしました笑)
そこで今回は失敗しない市場の選び方をお伝えします。
この記事はこのような方におすすめです。
- 新規事業を立ち上げようとしている方
- 0からビジネスを始めてみたい方
正直これは僕が起業する前に一番知りたかった情報です。
もしこれから新しい市場に参入する、新しくビジネスを始めてみたいという方は参考にしてみてください。
そもそも市場って?
そもそも市場とは何でしょう?
ざっくりいうと自分の会社や商品の主なターゲット層になります。
釣りに例えるとこんな感じです。
業界という大きなくくりの池があったとします。
その業界の池には大きい魚や小さい魚、赤い魚や黒い魚、魚の多い場所や少ない場所、いろんな魚と場所があります。
ビジネスをするというのは、その池のどこでどの魚を狙って釣りをするのかに似ています。
そして、釣りをするには餌が必要です。これは商品、サービスに当たります。
飲食業にするなら、和風にするのか中華にするのか、高級店にするのかファミリー向けにするのか、いろいろな餌が考えられます。
市場を選ぶというのは、「より多く、より大きな魚を釣るために、釣る場所と釣る餌を決める」ということ。
市場選びで失敗する三つの要因
そして市場選びで失敗する原因は大きく3つしかありません
- 需要がそもそも少ない
- 商品が欲求を正しく満たせていない
- 1と2の両方
需要がそもそも少ない
新しいビジネスを始めたはいいが、需要があまりにも少なすぎて誰も反応してくれない。
釣りで言うならまったく魚がいない場所で釣りをしたか、目的の魚がいない所で釣りをしたかのどちらかです。
ネットビジネスだと全国の人を相手にできるので需要が少なすぎるという事はあまりないですが、リアルビジネスだと起こりえます。
商品が欲求を正しく満たせていない
多くの人はこちらのミスが多いかもしれません。
需要があるのは間違いないが、顧客が求めている欲求をきちんと満たす商品が作れていない。
富裕層向けなのに、料金や質が富裕層を満たすようになっていない。
20代向けのファッション服のつもりが年代を微妙に外してしまっている。
顧客の欲求を正しく把握していないと、それを満たす商品を作ることはできません。
これは商品を作ることが一番になっていて、顧客の欲求を満たすのを二の次にしていると起こります。
1と2の両方
3番についてはもう語る必要もないでしょう笑
この場合結果は悲惨なことになります。
これが主な市場選びの失敗です。
市場選びが上手くいく6つの要因
ではここから本題の失敗しない市場の選び方を書いていきます。
(前提としてこの条件は中小企業や個人でビジネスを始める場合に限ります。大企業は資金でどうとでもできますからね)
- ファンになってくれる顧客が作れる
- 将来、高単価の商品が作れる
- お金を持っている人がいる市場である
- 関連した商品が提供できる
- 15年市場が消えないと言える
- 販売している商品やサービスを変化させることが容易
ファンになってくれる顧客がいる
ファンになってくれる顧客が作れるかどうかはより多く購入してくれるか、長く継続的に販売できるかどうかに関わります。
これは市場の活気などを表す指標になります。
○○収集家や○○オタクもしくは愛好家と言われる方がいる市場はわかりやすいでしょう。
この例で一番わかりやすいのはAppleです。
Appleには熱狂的なファンが数多くいます。
最新機種が出れば発売日に買う。Apple製品以外は使わない。
ここまで熱狂的なファンを作るのはさすがに難しいです。
ですが、「自分の商品を優先的に購入してくれる」ファンが作れるかどうかは重要です。
この様なファンが作れる市場は、活気があり成功を後押しする追い風になります。
将来、高単価の商品が作れる
ファンが作れる市場であれば、次に考えるのは高単価商品が作れるかどうかです。
高単価商品を作れるかどうかは、小さな会社や個人でビジネスをする場合重要になってきます。
薄利多売は大きな会社の専売特許です。
多売をしようとすると人手か時間、もしくはその両方がかかります。
人手がかかる場合は人件費のコストがかさみます。
人手をかけずに自分でやろうとするとあなたの時間が消えます。
薄利多売でもやっていけないわけではありません。
ですが仕事に忙殺されたくなければ、それなりの利益を出せて大量に売らなくても問題ない商品が必要です。
個人でのビジネスなら10万円、欲を言えば30万円の商品。
企業なら30万、欲を言えば50万くらいの商品は作りたいです。
(すべての商品をこれくらいの単価にしなさいというわけではありません。あなたが取り扱う商品で一番単価が高いのがこれくらいであればいいというだけです。)
ただしすぐに作る必要はありません。
「将来的にこのくらいの値段の商品、サービスが作れるな」くらいでいいです。
今後どんな商品が作れるかという想像をする人は少ないです。
ですがこれをしないと成功しても仕事に忙殺され続けるという事が起きるので、新しい市場に挑むときは必ずやることをお勧めします。
お金を持っている人がいる市場である
当たり前ですがお金を持ってない人よりお金を持っている人を相手にした方が利益を上げやすいです。
駄菓子市場が分かりやすい例でしょう。
僕も小さいころ駄菓子屋でお菓子を買いましたが、子供がお菓子に使えるお小遣いなんてたかが知れています。
今は通販でいろんな駄菓子のまとめセットが売っています。
あれはまとめ買いができる大人をターゲットに販売しているんですね。
そりゃ子供より大人のほうが動かせるお金の量が多いに決まっています。
スポーツだとゴルフもいい例ですね。
僕はゴルフをあまりよく知りませんが、それでもほかのスポーツよりお金がかかることは知っています。
シューズとボールさえあればできるバスケやサッカーよりどう考えても多くのお金が動きます。
(ちなみにスポーツというくくりで見たらゴルフが一番マーケットが大きいです。ゴルフ市場と言ってもいろんなニッチがあり競争も激しいですが、あくまでここではよりお金を持っているという例えの為に上げたのでそこらへんは考慮しません。)
このように市場でより多くお金を使ってくれる人が分かっているのであれば、それをターゲット層にした方が高単価商品も作りやすいです。
逆に学生などを狙った市場だと、売上や利益の頭打ちも早いです。
お金を持った人がいる市場を狙うことができれば、より多くの売上や利益を上げられやすくなるでしょう。
関連した商品が提供できる
関連した商品が提供できるかどうかはそのビジネスの拡張性につながります。
この商品を売ったらお客様とさようならではもったいなさすぎます。
例えば、映画館では映画自体がメインの商品ですが、ポップコーンなどの飲食物も売ります。関連グッズも売ります。
このようにメイン以外で収益を立てられるポイントを作れるのは良い事です。
ディズニーランドもいい例ですね。
入園料だけが収益の柱ではありません。
グッズがあり、飲食物があり、ホテルがあり、様々な点で収益を出しています。
あれを買ったら、これも欲しくなる。これを買ったらあっちのも欲しくなる。
このように単一の商品だけでなく、芋づる式で関連商品を売り出せる。
こういった市場を選ぶことができればビジネスの拡張が容易になります。
一つの売上に頼ることがなくなるので、これがダメだったらどうしようという不安もなくなります。
15年市場が消えないと言える
ビジネスは一時だけ成功すればいいものではありません。
成功し続けることが一番大事です。
流行りだからとそれに乗って一時的に稼げても流行りが過ぎて市場が大きく縮小しては意味がありません。
僕や僕の友人もこれで失敗しました。(ちなみに僕の友人はタピオカ屋をやって借金を抱えました)
せめて15年後も市場が消えずに残っているだろうといえるくらいの安心感が欲しいです。
なぜ15年なのか?
ビジネスは成熟させるのに早くても数年はかかります。
市場が10年しか持たなかった場合、安定して稼げるのは5年かそこらといったところでしょう。
そしてまた新しい市場でビジネスを始めるのはなかなかにしんどいと思います。
また20年市場が持つかどうか考えた場合ですが、正直言って誰にもわかりません笑
ここ20年の技術の進歩を考えたらこれから先の20年の技術の進歩は予想がつきません。
あまりにも不確定要素が大きいので正直考えるだけ無駄でしょう。
15年も20年も大して変わらないじゃないかと言われるかもしれませんが、実際その通りです。
ですが、将来性を計る指標として15年はかなり妥当と思います。
実際に15年もつかは誰にもわからないのでどうでもいいです。
15年後にもこの市場は残ってそうだという市場の安定感をきちんと計ることが市場選びで失敗しないポイントになります。
販売している商品やサービスを変化させることが容易
販売している商品やサービスを変化させることが容易だと市場の移動が楽になります。
選んだ市場が絶対に潰れない保証はどこにもありません。
もし潰れたとしても商品やサービスを変化させることで別の市場に移動できるのであれば、会社自体は存続させやすくなります。
例えば僕はコンサルとして主にビジネス知識の収集に時間が取れない方や、新しくビジネスを始めるために必要な知識が欲しい方向けに仕事をしています。
もしこの需要がなくなったとしても、別のビジネスに関する知識やターゲット層を変えることによってコンサルタントという仕事自体は続けていくことが可能です。
この様にフットワークが軽い仕事だと、もし市場が上手くいかなかったときに保険がききます。
なるべく長持ちしそうな市場は選びますが、万が一という事もあるのでこのような保険もないよりはあったほうがいいでしょう。
まとめ
上記の内容を簡単にまとめると、
- あなたの商品のファンになってくれる可能性がある
- 高単価商品を作れる
- お金を持っている人がいる
- 関連商品を売ることができる
- 市場が長く続く安心感がある
- 市場がなくなっても別の市場に移動しやすい
この様な市場を選ぶことが成功の近道になるでしょう。
逆にこれらの真逆の市場を選ぶとビジネスが頭打ちになりやすい、もしくは僕みたいに廃業する可能性もあります。
6つのポイントをすべて満たす市場はさすがになかなか見つけるのが難しいでしょう。
6つの内5つ満たすことができれば、ビジネスを始める市場としては十分です。
4つしか満たせないなら黄色信号です。
本当に大丈夫かどうか、ターゲットを変えたりする必要があるかどうかよく吟味する必要があります。
3つしか満たせないなら赤信号です。根本的に市場を変えることをお勧めします。
別に上記のポイントを満たさなくてもビジネス自体を存続すること自体は可能です。
ですが利益が十分上がらず頭を抱えたり、仕事に忙殺されたり、成功とは程遠い状態になる可能性が高いです。
より成功する確率が高く、労力も少なく成功できる方法があるのであればそれを知っておいて損はありません。
コンサルタントとしていろいろなビジネスを見ると、「その商品が売れそうだから」「そのビジネスが簡単に始められるから」と言ってよく考えずに始める人が多いように思います。
(フランチャイズとかまさにそうですね。ちなみに僕の失敗の一つはフランチャイズです笑)
何も知らずに地獄への片道切符を高いお金で買って、最後に残るのは借金だけ。
これを見ているあなたには僕みたいな失敗はしてほしくないと思います。
大事なのでもう一度言いますが、ビジネスのスタートは商品づくりではありません。市場選びからです。
これを知っているだけであなたは成功への裏道を知った事になります。
是非今回の記事を役立ててくださいね。
P.S.
今回の内容は僕がビジネスをやる前に一番知りたかった内容です。
特に新しくビジネスを始めようと思ったり新規事業を考えている方には永久保存クラスの内容なので、ぜひ何度も目を通して今回の内容を実践してみてください。
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