どんな業種であれ、ビジネスをしている以上広告は避けて通れません。
それなのに広告をうまく活用できていない会社が圧倒的に多いのが実状です。
今回は実際のコンサルであった広告で失敗しそうになった社長の話をもとに広告でミスをしない方法をお話ししていきます。
この記事はこんな方におすすめです
- 広告を出しているが成果が伸び悩んでいる方
- 広告をうまく活用して広告費を抑えたい方
広告で多くの人がやらかす致命的ミス
実話を話す前に結論から行きましょう。
広告で多くの人がやらかす致命的ミス。
それはお客さんになりそうな人がいない所に広告をだすです。
これを僕の実話を交えて説明していきます。
最新の広告情報に乗せられた社長さん
ある日突然コンサルを受け持っている社長さんからこんなことを言われました。
「今TikTokが盛り上がっているんで、TikTokに広告を出そうと思います。」(もしTiktok知らない方がいればYoutubeみたいな動画配信サイトと思って頂ければいいです)
あまりにもいきなりだったんで事情を聴きました。
そしたら今TikTok広告がアツい!というのをどこかで見たらしい。
Facebookはもう古い!Instagramは競合が多すぎて勝てない!
そんな感じのことが書かれていたそうです。
確かに言いたいことは分かります。
そしてその記事を見た社長さんは
「今はTikTok広告が流行なのか!売り上げを増やすためにもやらねば!」
こう考えたのでしょう。
それで僕に相談しに来たという流れ。
ですが僕は「TikTokに広告を出すのはやめましょう」と即断でした。
別にTikTok広告に問題があるわけではありません。
社長さんが営んでいるビジネスが問題だったのです。
SNS利用者層の実状
社長さんのビジネスの何が問題なのか。
業種は伏せますが、メインのターゲット顧客層が40代から60代のビジネスをやっています。
ではここでTikTokの利用層を見ていきましょう。
今はSNSの利用者層のデータも総務省が出しています。
(今回は「令和2年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(総務省)を参考にさせていただきます)
(元の画像が小さかったので見づらくなってます。申し訳ありません。)
最近よく使われるSNSや動画配信サイトの国が調べた内訳はこのようになっています。
ここでTikTokの欄を見ます。
TikTok利用者の年代別利用率(その世代で何割の人が利用しているかです)
10代:57.7% 20代:28.6%
10代は2人に1人、20代は4人に1人は利用している計算です。
40代から60代を見てみましょう。
40代で10人に1人、それ以上の年代は10人に1人いるかどうかです。
このデータを見て40代から60代をメインの顧客層にしているビジネスがTikTokに広告を出して上手くいくと思うでしょうか?
魔法でも使わない限り絶対に上手くいかないでしょうね…
どの広告媒体を使うかよりまず先に考える事
TikTok広告を出すと言っていた社長さんもこのデータを見せたら納得してくれました。
実際、TikTokに広告を出していたら反応がなさ過ぎて大損していたでしょう。
広告に限らず、私たち人間は流行りものが大好きです。
今これが流行っていると聞けばすぐに飛びつきたくなります。
しかし、その流行があなたにとってプラスになるとは限りません。
今回社長さんが見たTikTok広告がアツい!という記事も別に間違ったことは書いてありません。
実際にTikTokは勢いがありますし、広告が当たれば大きな売り上げも期待できます。
じゃあ、それに乗っかれば儲かるのか?
今回の話を見ればノーという事が分かりますね。
一番大事なのはどんな広告が流行りなのか、どんな広告が反応しやすいのかではありません。
大事なのはお客さんになってもらいたい人がいるところに広告が出せるかどうかです。
釣りに例えるとわかりやすいでしょう。
目当てのお魚のいない池で釣りをしても目的の成果は得られません。
大きい魚が欲しいのか、小さい魚が欲しいのか、赤い魚が欲しいのか、青い魚が欲しいのか。
目的の魚が決まっているならその魚がいる場所で釣りをしなければいけません。
欲しくもない魚がどれだけ池に居ようが関係ないのです。
あなたが出したいと思っている広告はお客さんになってほしい人が見てくれますか?
今出している広告はちゃんとお客さんになってほしい人に見てもらえていますか?
今一度、その事をじっくり考えてみてください。
まとめ
今回の例はかなりわかりやすいですが、他の広告媒体で同じようなミスは多く見ます。
「流行ってるしなんか良さそう。」
こんな軽い気持ちで広告を出すと広告費が無駄になりかねません。
他の広告にも言えます。
小冊子の中の広告枠、街角の街頭看板。
「とりあえず広告は出しておかないと…」とはなるのですが、きちんと誰が見てくれるか把握しておかないと痛い目を見ます。
そのせいで多額の広告費が、利益を削り取っていくことになるのです。
どれだけ流行りの媒体でも、どれだけ素晴らしい広告でも、目当てのお客さんがいない所では何の意味もありません。
自分のビジネスとお客様のことを考えれば、自然と出すべき広告媒体は決まります。
この記事の内容を忘れないうちに、ぜひ考えてみてくださいね。