ギネス世界一のセールスマンから学ぶ熱狂的なファンの作り方

マーケティング
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「他の会社じゃなくてうちの会社から買ってほしい」

「なにか困ったらうちの会社を思い出してほしい」

どんな社長さんも考える事だと思います。

しかし、それは並大抵のことではありません。

情報社会で自分の会社の商品を覚えてもらう、選んでもらう事がどれほど難しい事か。

ですが決してできない事ではありません。

今回は会社の商品を覚えてもらう、選んでくれるファンの作り方を世界一のセールスマンが使った方法を交えてお話していきます。

世界一のセールスマンが行った熱狂的なファンづくりの方法

気になるでしょうからまずファンづくりの方法からお伝えします。

熱狂的なファンづくりの方法。

常にお客様に連絡を取り、自分以外が思い浮かばないほどの関係を顧客と構築することです。

これをギネス世界一のセールスマンのお話を交えながら伝えていきますね。

世界一のセールスマン

ジョー・ジラードという人がいます。

彼はギネス世界記録に「世界一のセールスマン」として載っています。

セールスマンということは何かを売っているわけですが彼の場合は車でした。

どれぐらい車を売ったかというと1963年から1978年の15年間に1万3,001台です。

彼一人で売った台数です。会社の合計じゃありません。

じゃあ、法人を相手に大量に売っていたのか?違います。

大富豪相手にまとめて売っていたのか?これも違います。

シボレーの販売代理店で一般の方を相手に一台一台売っていました。

ちなみに彼の実績をまとめると

  • 合計販売台数1万3001台。一日で平均すると毎日6台売ってます。
  • 1日の最高販売台数は18台
  • 1か月の最高販売台数は174台
  • 1年間の最高販売台数は1,425台
  • 彼一人だけで北米の95%以上の販売代理店よりも車を多く販売した。

彼はこの記録を一人一人に販売して樹立したというのが驚異的です。

半分嘘なんじゃないかとも思います(笑)

彼が世界一になれた秘訣は何だったのでしょうか?

当時も素晴らしいセールスマンはいっぱいいたはずです。

ですが、彼だけがここまで驚異的な記録を打ち立てました。

ジョー・ジラード本人もいくつか理由を上げました。

一生懸命働くことや笑顔でいる事などよく聞くありきたりのものばかり。

ですが、それは他の人もやっているはず。

しかし彼は他の人ではまねできない事を一つやっていたのでした。

世界一のセールスマンがやっていたこと

世界一のセールスマンがやっていたこと。

それはお客さん一人一人にハガキを送ることでした。(正確にはグリーティングカードというハガキの簡易版)

「たったそれだけ?」僕もそう思います。

彼は1月は新年を祝うカードを「あなたが好きです」というメッセージと代理店の詳細を載せて送りました。

2月も3月も4月も同じように毎月送り続けました。

しかしただ送るだけではありません。

毎月封筒のサイズや色を変え、宛名を一つ一つ書き、切手を貼る。

こういうことをするのはハガキをすぐに捨てられないようにするため。

メールやSNSがなかった当時、自宅の郵便受けには今とは比較にならないほどいろんなものが入っていたでしょう。

そういったものと一緒に捨てられないよう一つ一つ心を込めて贈る必要があったのです。

彼はこれを毎月毎年続けました。

するとどうなるか?

車はいつか壊れるので買い換えなければいけません。

その時ハガキを毎月もらっていた人は、ジョー・ジラードのことしか思い浮かばなかったはず。

良い車を紹介してほしいと友人に聞かれることもあるでしょう。

これもハガキをもらっていた人はジョー・ジラードを勧めるに決まっています。

そんなことを10年続けるころには彼の売上の約3分の2は彼のことが好きなリピーターのお客さんだったそうです。

そして販売店に行ってジョー・ジラードから車を購入するには予約をしなければ都合がつかないほど多くのファンを作ることになりました。

彼は多い時は1か月に1万3,000枚のハガキを送っていたそうです。(累計ではなく1か月で、です笑)

コピー機も何もない時代ですから1枚1枚手書きです。

1人ではどうしようもない枚数なのでハガキを書くためだけに助手を何人か雇っていたそうです。

こんなこと普通のセールスマンじゃ思い付かないし真似もできません。

これこそがジョー・ジラードが世界一になれた唯一の秘密でしょう。

お客さんに連絡、取ってますか?

あなたはお客さんに連絡とっていますか?

まさか連絡を取らなくても、商品が必要になったら来てくれるなんて思ってませんか?

必要な時が来たら思い出してくれる。

残念ながらそれは幻想。

現代では常に新しい情報が脳に流れ続けるので、ちょうどいいタイミングで思い出してもらうのはとても難しいです。

よく見かける大企業ならまだしも商品が必要な時しか思い出さない一中小企業では至難の業。

商品を買ってもらうにはお客さんがその商品が欲しい!と思ったタイミングであなたの会社を思い出せなければ意味がありません。

ジョー・ジラードはそれを理解していたので、私はあなたが好きであなたの為に車を売りますよと常にアピールを続けました。

その結果が世界一のセールスマンです。

今は彼の時代よりお客さんとの連絡は取りやすくなっています。

インターネットがあるので競争相手は昔よりも多いでしょう。

しかし、だからこそあなたは常にお客さんに私は〇〇を売っていますとアピールし続けなければいけません。

そうしなければアピールし続けている競争相手にお客さんを奪われ続けるだけです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

基本的に売り手と買い手の接点なんて売買する時だけです。

それだけの薄い関係の相手を覚えるのはとても難しい。

なら売買以外でも顧客と接点を持てば、思い出してもらいやすくなります。

しかし、意外とそれをしようとする会社は少ないです。

理由はいろいろあるでしょうが大抵はメンドウだからでしょう。

ジョー・ジラードの話を聞いたら僕だってそこまでできねぇわ…ってなりますよ(笑)

でも面倒かどうかなんてお客さんには関係ない。

むしろ他の会社がまるでやらない事をやっている会社という風にインパクトがあります。

平凡な会社で終わるのか、ジョー・ジラードのような非凡な会社になれるのか。

そんな違いは意外とこういうところにあるのかもしれませんね。