社長というのは基本的に忙しい人です。
一番権限を持っているが故に、多くの決断や仕事をしなければなりません。
特に一人でビジネスを立ち上げたら、最初は自分ですべてをやる必要があります。
しかし、ビジネスも軌道に乗り、人も雇い、それでも変わらず忙しい社長さんもいます。
そこには忙しい社長特有の心の病気がありました。
今回は忙しさの原因となる病気とその対策方法をお伝えしていきます。
この記事はこんな方におすすめです。
- どんなに頑張ってもビジネスが楽にならない
- 自分がいなくても回る会社が作りたい
今後ビジネスに忙殺されたくない、楽したいという方は必見ですよ。
社長を忙しくする精神的な原因
社長が忙しさから抜けられない精神的な問題
それは承認欲求です。
僕は会社というのは社長にとって子供みたいなものだと思っています。
創業したしたときは会社は赤ちゃんです。
特に創業期は社員が社長一人というというのも珍しくないでしょう。
倒産でなくなってしまわないように一人で面倒を見ます。
それから少しずつ大きくなって成長していきます。
創業期の自転車操業から成長して、少しずつですが利益も出るようになりました。
一人では会社の全部の面倒は見切れないので、人を雇うようになります。
そしてまた会社は成長していきます。
社員の分の給料など固定費も払いながら、そこそこの利益も出るようになりました。
ここまでくると親である社長としては子供である会社の成長は誇らしいものになってきます。
しかし、利益は出るけれど忙しさは創業時から変わらない。
なぜなのか?
それは自分を中心にして会社を考えてしまっているから。
創業期はほとんどすべての仕事を自分一人でしていました。
それが体に染みついて自分を中心に回すという考えが変わっていないのです。
そしてこの原因が一番初めに言った承認欲求になります。
「会社では社長である自分が一番必要とされなければいけない。」
「他の奴に任せては心配だから会社の面倒は自分で見る。」
この様な考えが頭のどこかに根付いています。
社長から見れば会社は可愛いです。
ですが会社可愛さのあまり、なんでも社長が面倒を見てあげていたら、会社(社員)は自分で何もできなくなります。
これでは子煩悩で子供の成長を止めてしまう過保護な親です。
自分の子供を甘やかし続けてたらニートになって、大人になっても面倒を見続けなきゃいけない。
そんなことは嫌ですよね?(笑)
人間と一緒で、会社もある程度の大きさになったら自分で成長していけるようにしなければいけません。
社長がいなくても売り上げが成長する仕組みを作る。
社長が指導しなくても社員たちでよりよく成長できるようにする。
これができて初めて社長は会社の面倒から解放されて忙殺から解放されます。
会社がどの方向に進んでいくのか決めるのは社長なので、完全に社長抜きの会社を作るのはさすがに無理です。
ですが大事なところだけ社長がきっちり仕事するだけでいい会社を作ることは可能です。
創業期は絶対に社長が必要ですが、会社が大きくなる過程で承認欲求を捨てられないと、確実に会社の業績は頭打ちになります。
それにはまず会社には自分が一番必要という承認欲求を捨てねばいけないのです。
社長を忙しさから解放するたった一つの目標
承認欲求を捨てることが社長を忙しさから解放する方法ということは知ってもらえたと思います。
そして、やっかいな承認欲求を徐々にうまく捨てる方法があります。
それは将来、会社を売るつもりで仕事をするというものです。
会社を売るなんて突拍子もない考えですが、あくまで売ると考えた場合の話ですので説明していきますね。
承認欲求を強く抱えたままだと、ビジネスを社長中心に考えてしまいます。
それではビジネス=社長=会社という構図になります。
社長が上手く仕事を処理できていれば問題ありません。
ですが、もし社長が手に負えない問題が起きたり、病気で倒れたりしたら会社自体が傾いてしまいます。
そうでなくても社長に仕事が集まる仕組みになるので、どれだけ利益が出ても社長は休めない状態になります。
それを10年も20年も続けるのはしんどいでしょう。
会社を売るつもりで仕事するとどうなるか
例えばあなたが企業を買収してビジネスを成長させたい大企業の社長だと想像してみてください。
もしそんな大企業の社長が、社長=会社のビジネスを買いたいと思いますか?
答えはNOです。
なぜなら買収して社長が変わったら全く売り上げが上がらない会社なんていりませんよね?
つまり売ることができる会社というのは、社長がいなくてもある程度機能することが前提です。
これを念頭に仕事をすると意識が変わります。
「これは自分がわざわざしなきゃいけない仕事なのか?」
「この仕事を誰かに任せられないかな。」
自分がいなくても問題ないように、仕事の一つ一つの必要性を考えるようになります。
最初はちょっとした小さなことしか任せられないかもしれません。
ですが、慣れてしまうと元に戻れないほど楽ができるようになります。
そして本当に自分が集中すべき仕事に時間をたっぷり使えるので売り上げが上がります。
これが最もうれしい副作用かもしれません。
まとめ
社長を忙しくさせている精神的な枷は承認欲求です。
創業の時は自分一人でほとんどやっているので承認欲求を持つなというのは無理な話です。
ですが会社が成長期に入り、人も増えたという事になれば話は変わります。
「会社に自分が必要ないようにしよう」という考えにシフトしないと、多くの仕事が社長に降りかかり忙殺されます。
そして社長が多くの仕事にかかりっきりになるので業績も伸びません。
多くの社長さんは残念ながら多くの仕事に縛られて忙殺されています。
年収は圧倒的だけど自分がいないと会社が回らないから十分な休みが取れないなんて言うのも少なくありません。
そうならないためには最終的には会社を売るつもりで仕事をするのがおすすめです。
実際売るかどうかはあなた次第ですが、売却することが可能という状態は絶対にあなたにとって金銭的にも時間的にもプラスになりますよ。