社長は生産性を上げるな!社長が仕事効率を上げても楽にならない理由

社長の仕事術
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仕事の生産性が上がれば仕事を楽に片づけられる!

ビジネスマンならだれもが一度は考える事でしょう。

今では生産性に関する本は山ほど出ています。

あなたも目を通したことはあるかもしれません。

もしあなたが生産性を向上させる努力をしたことがあるのであれば、一度考えて振り返ってみてください。

本当に仕事は楽になりましたか?

おそらく答えはNOでしょう。

今回はなぜ社長は生産性を上げてはいけないのか。そして生産性を上げずにどうすれば仕事を楽にすることができるか。

このことについて書いていくので是非ご覧ください。

この記事はこんな方におすすめです

  • 生産性を上げたい社長
  • 日々の仕事を楽にしたい方

社長が生産性を上げても楽にならない理由

なぜ社長が仕事の生産性を向上させても楽にならない、意味がないのか。

結論からいうと社長の仕事に終わりがないからです。

たとえば社員の場合を考えてみましょう。

日々決まりきった仕事、上から与えられた仕事をやり遂げるのが目的です。

それらの仕事は基本的に有限なので、終わらせることができれば次の仕事まで存分に休むことができます。

この場合、生産性を向上させることには大いに意味があります。

仕事の量が決まり切っているのであれば、生産性を上げて早く終わらせれば楽ができますからね。

ですが社長の場合はどうでしょう?

社長は「仕事を生み出す側の人間」です。

何かの仕事が終われば、また次にやるべき仕事を作り、実行しなければなりません。

そして、このサイクルに終わりはありません。

なぜならこの世に完璧な会社など存在しないからです。

完璧でないからこそ、どの企業も成長に躍起になります。

新商品の製作、従業員の教育、財務の管理、マーケティングなどなど。

成長をやめれば他のライバル企業に追い抜かされ衰退します。

これはどんな大企業も同じです。

だから社長の仕事は無くなりません。

この状況で生産性を向上させるとどうなるか考えてみましょう。

目の前の仕事を手早く終わらせても、次の仕事がすぐに生み出されます。

その次の仕事がすぐに終わっても、さらに次の仕事がまた生まれる。

これの堂々巡りです。

たしかに仕事を多くできるようになるので、問題に対処しやすくなるメリットもあるでしょう。

ですが、全体で見れば一日にこなす仕事の量が増えただけ。

むしろ仕事をこなす量が増えてしまった分、生産性を向上させる前よりも激務になる可能性もあります

これが社長が生産性を向上させてはいけない理由です。

生産性を向上させることに意味がないわけではありません。

ですがもし仕事を楽にするために生産性を上げようと思っていたのなら、まちがいなくその期待は裏切られます。

仕事を楽にするにはどうすればいいのか

社長が仕事の生産性を上げても楽にならない、もしくは前より激務になることはわかってもらえたと思います。

ではどうすれば仕事を楽にすることができるのか?

結論から言うと、あなたでなければできない仕事を減らすことです。

たとえばあなたはいつも通りの問題が生まれたとき、自分で背負いこんで解決しようとしていませんか?

なぜならそれが一番楽だから。

他人に仕事を回そうにも問題の解決方法を0から教えるのは面倒。

教えたってすぐに覚えるわけではないから時間だってすごくかかる。

この仕事はやりなれているし自分で対応したほうがすぐに解決できる。

なら教えるより自分でやったほうが楽だ。

こんな思考に陥ってはいないでしょうか?

たしかに目の前の問題を解決するならそれが効率的です。

ですが、長期的に見てそれは本当に効率的と言えるでしょうか?

社長さんは普段から激務をこなしているのが当たり前の状態になっているので、いつもの仕事が増えたところで特に苦にしません。

それにいつも通りの仕事というのは体力は使うけれども、頭を使わなくて済むのでその仕事をそのまま受け入れます。

いつもの通りの仕事だから、いつも通り自分がやろう。

これが積み重なると多くの仕事を一人で背負い込んでしまい、身動きが取れなくなります。

さらにこれに拍車をかける要因が社長さんが優秀であること。

社長さんは基本的に皆さん優秀です。

この優秀さのせいで、「他人に任せて時間がかかるなら自分がやってとっとと終わらせてしまおう。」

こんな思考になります。特にワンマン社長さんに多いです。

優秀だからこそさらに多くの仕事を背負い込んでしまう。

そしてその状況を苦しいと思いつつも、受け入れてしまっている状態です。

なぜなら他人に任せるより自分で解決する現状に慣れ親しんで、今更状況を変えることの方がめんどうだから。

苦しい状況なのに居心地はそこまで悪くないという状況が、仕事を楽にすることの邪魔をしているわけです。

一人で背負い込まないためには

一人で何でも背負い込む状況を打破するには少しずつ周りに任せるしかありません。

企業経営はチームプレイです。

社長一人で何とかなるなら社員はいりません。

「他人に任せるのが面倒だから自分でやろう。」

この思考であり続ける限り、永遠に楽になることはありません。

一人で背負い込むのをやめて仕事を楽にするにはあなたでなければできない仕事を減らすこと。

そしてその第一歩にはまず目の前の仕事は自分でなければできないのかどうかを考えることです。

これは本当に自分じゃなければできないのか?他の人に任せてもできるんじゃないか?

特にこれからも起こることが分かっている仕事に関してよく考えてみましょう。

来週、来月この仕事が発生するのが分かっているけれどわざわざ自分がやる必要があるのか。

自分じゃなくても問題なさそうなら、それが可能な人間に教えてみる。

たしかに最初は面倒だと思います。

自分ならこんなことすぐにできるのにとイライラすることもあるでしょう。

ですが、ここは投資と考えて我慢してみてください。

例えばあなたが2時間で終わる仕事があったとします。

そしてその仕事を教えるのに10時間かかるとしましょう。

単純に考えれば8時間の無駄です。

ですがこの仕事が将来5回以上あれば、あなたは教育にかけた10時間以上をリターンとして手に入れることが可能です。

この様に時間の投資と考える事ができれば将来的により多くの時間と労力をあなたは手に入れることができますよ。

まとめ

生産性を上げても社長の仕事は楽になりません。

なぜなら社長の仕事は無くならないから。

残念ながらこれはどうしようもない事実。

しかし次々生まれる仕事を別の人に肩代わりさせることができれば、あなたは今まで無駄に使っていた時間と労力を手に入れることが可能です。

そして無駄に使っていた時間と労力を本当に必要な仕事に集中させることが可能になるのです。

今まで多くのことを自分でやってきて、今更それを他の人に任せる。

それは難しい事でしょう。

ですがその現状を打破しない限り、永遠に一人で背負い続け、仕事が楽になることはありません。

特に日本は勤勉が美徳とされる国です。

社員よりも多く働かないといけないと思っている社長さんも多いと思います。

ですがその考えがあなたをドロ沼にとらえている原因でもあります。

より多く仕事をするのではなく、より効率よく仕事をする。

10の労力で10の結果を得るより、5の労力で10の結果を得る方がいいに決まっています。

他人に任せて自分と同じ成果を得られるなら他人に丸投げする。

仕事の効率化すると、一見まともに仕事をしていないように見えます。

でもそれくらいでちょうどいいのです。

まずはちょっとした雑務から他人に任せてみましょう。

それがあなたの仕事を楽にする栄光の第一歩です。

P.S
あんまり仕事をしてなさそうな社長は意外と優秀な人が多いです笑

今回の話で分かるように、仕事をあまりしなくても社員や会社が頑張ってくれるようなシステムを作っているからですね。